【宿泊業向けウェビナー】[マンスリーホテル]×[Linkus]共催:新たな市場“長期宿泊ニーズ”について

セミナー・説明会

外国人雇用をテクノロジーで支援する[Linkus]を運営するBEENOS HR Link株式会社(以下「BEENOS HR Link」)は、長期宿泊ができるホテルの専門予約サイト[マンスリーホテル]を運営するBEENOS Travel株式会社と共催で、長引くコロナ禍によって集客と人手不足が課題となっている宿泊業に焦点を当てたウェビナーを2022年1月27日に開催いたしました。

この記事では、[マンスリーホテル]マーケティングマネージャー・海老澤による「長期宿泊ニーズをつかむことによる客室安定稼働」についての内容をご紹介します。なお、[Linkus]代表取締役・岡﨑による「海外人材雇用におけるIT活用について」こちらのページでご紹介しています。

▼ウェビナーのまとめ記事はこちら▼

【宿泊業向けウェビナー】[マンスリーホテル]×[Linkus]共催:新たな市場“長期宿泊ニーズ”と、人材不足解消の鍵となる海外人材雇用について
外国人雇用をテクノロジーで支援するBEENOS HR Link株式会社(以下「BEENOS HR Link」)は、長期宿泊ができるホテルの専門予約サイト[マンスリーホテル]を運営するBEENOS Travel株式会社と共催で、長引くコロナ禍

01:ホテルの稼働状況

まずは、現在の日本全体のホテルの稼働率について共有させていただきます。次に、長期宿泊ができるホテルの専門予約サイト[マンスリーホテル]を運営する中で得たデータをもとに、長期宿泊者の傾向やニーズについて、さらに、事業者側が長期宿泊者を受け入れるメリットについてお話をさせていただきます。加えて長期宿泊の成功例についてお伝えしたく思います。

※観光庁発表の令和3年9月末までのデータ

ご存知の通り、新型コロナウイルス感染症拡大に伴って、ホテルの宿泊者は減少傾向にあります。仮にこの状況が落ち着いたとしても、外国人観光客数が増加することはまだ先となるでしょう。

施設タイプ別の稼働率の推移についてですが、旅館、リゾートホテル、ビジネスホテル、シティホテル、簡易宿泊、どのタイプも新型コロナウイルス感染症拡大に伴い稼働率が減少傾向にあります。

今回のウェビナーにご参加いただいている宿泊施設様の稼働率についての事前アンケートの結果をご覧ください。空室率20〜60%という施設様が最も多くみられます。一方で80%以上稼働されている施設様もいらっしゃいました

日本経済新聞では、「2021年11月のホテル稼働率は、コロナ禍では最高」という記事もありました。「値下げが寄与している」と記載があります通り、稼働率を優先している宿泊プランが増えているのではないでしょうか。

ただし、2021年11月はコロナ第5波が落ち着いた時期ですので、新型コロナウイルス陽性者数が増えている現在(2022年1月時点)以降は、稼働率が減少していくことも考えられます。

02:長期宿泊者の傾向

[マンスリーホテル]は2020年11月、コロナ禍においてサービスを開始しつつも、順調に予約数を伸ばしてきました。平均の宿泊日数は23.8日、1泊あたりの予約単価は3,448円です。

我々のサービスをご利用いただいているお客様にアンケートを実施したところ、最も多いのは会社勤めの方、次いでフリーランスの方の割合が多いことがわかりました。会社員の業界の内訳は、建設業等で現場に赴く必要がある方、客先に常駐する必要がある方など多岐に渡ります。フリーランスの方はIT業界の方が多く、webエンジニアやwebデザイナーといった業種が多くみられます。

目的別の数値を見ると、ワーケーションが多くみられます。コロナ禍以前より少しずつ取り入れられてきたワーケーションが、コロナ禍によってより増加した傾向にあります。リモートワークの普及によって場所にとらわれない自由な働き方が浸透したことでニーズが増えたためではないでしょうか。長期出張のために我々のサービスを利用される方も多くいらっしゃいます。リモート会議が多く取り入れられるようになった昨今、新型コロナウイルス感染症拡大が落ち着いたとしても、短期的な1〜2泊の出張は減少すると予測しています。

そのため、ワーケーションやホテル暮らしの方のニーズだけでなく、長期出張の方のニーズも捉えていきたいと考えています。ホテルが長期宿泊プランを打ち出すことで、「今まではウィークリーマンションやマンスリーマンションを利用していた」という層の獲得も視野に入れております。さらに、ホテル暮らしの方は、気に入ったホテルがあれば何度もリピートしますので、安定した収益を見込める顧客です。家を持たないホテル暮らしの方のニーズも捉えていく必要があると考えています。

ホテル長期宿泊者の性別や年齢は様々ですので、幅広い層が顧客になりうると考えられます。

ホテルの長期宿泊を選択した理由で最も多いのは「賃貸やマンスリーマンションと比較して安かった」でした。次いで「手続きが簡単」です。ウィークリーマンションやマンスリーマンションを借りる際は手続きが煩雑ですが、ホテルはすぐに長期宿泊ができる手軽さが選ばれる理由のようです。

03:長期宿泊者がホテルに求めるもの

長期宿泊者がホテルに求めるものとして、最も多いのは“ランドリー”ですので、ランドリーサービスが充実している宿泊施設は選ばれやすいでしょう。次いで”フリーWi-Fi”ですが、ホテルで仕事をする方も多いため、ネット環境が整っているかという点を重要視される方が多いようです。

必要だと感じる部屋の設備の上位は”冷蔵庫”や”電子レンジ”です。長期宿泊者向けの部屋に関して、モーター音が大きい電化製品にはご注意ください。「音が気になるので寝るたびに冷蔵庫のコンセントを抜く」という声も聞かれます。

長期宿泊中の食事は、コンビニやスーパーで購入する方が多く、ホテル内のレストランで食事をしたという方は9%です。食事を充実させた長期宿泊プランを打ち出す宿泊施設様もいらっしゃいますが、再検討の余地がありそうです。

我々のサービスをご利用いただいた理由については「宿泊金額が安かった」「長期宿泊専門だから」というものが多く見られました。一般的な宿泊予約サービスの場合、長期間に対応していないものも少なくありません。14日以上滞在できる宿泊施設を見つけられる我々のサービスは、お客様のニーズにマッチしていると言えるでしょう。

アンケートに限らずユーザー様へ取材もさせていただいたところ、サブスク型やその他利用条件があるものは敬遠されやすいようです。ホテル暮らしの方にそのメリットを伺ったところ「一ヶ所だけでなく、色々なところを転々とできる」というお声がよく聞かれました。費用が抑えられたとしても、場所や利用に関して条件があるサービスは選ばれにくいでしょう。

ちなみに、ホテル暮らしのきっかけとして多く挙がったのは“賃貸の更新のタイミング”でした。1〜3月は更新される方が多い時期ですので、ホテル暮らしへの以降を検討される方は増えると予想されますので、宿泊施設側は長期宿泊プランを見直す良いタイミングとも言えるでしょう。

ホテル暮らしをする際に求められる部屋の広さは”15平米以上”というのが最も多い回答でした。15平米以下ですと、仕事中に圧迫感を感じる方が多いようです。設備は加湿器、背もたれのある椅子、HDMI対応のテレビなども挙がっています。IT関連の業種ですとノートPC1台では仕事がしにくいことから、テレビをモニター代わりに使用するケースも多いようです。デスクとテレビの距離が遠いとモニターとして使用しにくく、仕事目的で利用する長期宿泊者にとってはウィークポイントとなります。

予算は3,500〜4,500円 / 泊が目安ですが、気分を変えたいときは単価の高いラグジュアリーホテルを利用される方もいらっしゃるようです。

04:長期宿泊者を受け入れるメリット

長期宿泊者を受け入れるメリットは大きく分けて4点あります。

①新たな顧客層の開拓による空室率の減少:ホテルの長期宿泊は、コロナ禍以前は多くなかった新しい市場であり、現在、需要が右肩上がりで伸びています。宿泊施設側が長期宿泊プランを打ち出すことで、コロナで減少した稼働率を伸ばすことができるのではないかと考えています。

②安定した収益の確保:1週間以上、平均で23日以上の滞在が見込まれるため、平日の空室率を減少させることができます。

③清掃コストの削減:長期宿泊の場合は短期よりも清掃の回数が少なく済みます。チェックイン・アウトに要す人件費も削減できるため、コストダウンを見込めるのです。

④マンスリーマンションを利用している層の獲得:最もお伝えしたいことは、「マンスリー・ウィークリーマンション利用者の獲得」です。マンスリーマンション利用の目的は、4分の1がワーケーション・ステイケーションのため、同じく4分の1が長期出張のためです。長期宿泊の選択肢として、コロナ禍以前はマンションや民泊が大半を占めていましたが、現在はホテルも増えてきています。

長期宿泊のためにホテルを選択した理由は「価格が安い」に次いで「手続きが簡単」というのが多く見られます。「清掃が不要なので仕事がしやすい」という声も挙がっています。マンションや民泊と比べて価格のメリットはもちろんのこと、「仕事のしやすさ」を整えることは重要です。アフターコロナも長期宿泊のニーズは高まっていくと考えられますので、マンスリー・ウィークリーマンション利用者を獲得していくことは重要だと捉えています。

04:長期宿泊ホテルの成功例

弊社のサービスを導入いただいている宿泊施設、[グリッズ 東京 上野駅前]様、[コンフォートホテル大阪心斎橋]様、[リッチモンドプレミア押上]様のご担当者様の声を伺いました。

[グリッズ 東京 上野駅前]様

[グリッズ 東京 上野駅前]様 は長期予約を取り込むための工夫として“ 6ヶ月先までの安定的な在庫提供”を挙げられています。短期宿泊ですと1〜2ヶ月先までの予約を受けることが通常ですが、長期宿泊の場合は3〜4ヶ月先の予約を取りたいお客様も多いです。6ヶ月先までの予約ができるというのは、仕事で利用したいユーザーにとってはメリットが大きいのではないでしょうか。

我々のサービスを導入したきっかけは「コロナ禍の影響」です。稼働率減少に伴って新しい市場(ワーケーションなど)が伸びていたため、そこに参入したとのことでした。また、長期予約に対して感じている可能性は、安定した稼働率やコスト削減だけでなく、「若年層の方のSNS等のクチコミによって施設の認知度が上がる」ということも感じていらっしゃるようです。

[コンフォートホテル大阪心斎橋]様

長期予約を取り込むための工夫として、様々なホテルの価格帯を調査し、価格設定していらっしゃいます。我々のサービスを導入したきっかけは、やはり“稼働率低迷”でした。長期予約に感じている可能性や効果は、「一般のOTAでは獲得できない層を獲得できる」ということを感じていらっしゃるようです。

[リッチモンドプレミア押上]様

1長期予約を取り込むための工夫として“同系列のマンスリープランにはない洗濯サービスや会議室利用チケットの特典”を付けています。 [リッチモンドプレミア押上]様に、30泊の宿泊をされていた方に取材をしたところ、「ランドリーサービスが毎週無料で受けられる点が良かった」とおっしゃっていました。ホテル滞在をしていると“洗濯”にコストがかかります。賃貸マンション暮らしではかからなかったものにお金がかかることは、損をしているように感じる方は少なくないでしょう。それと同時に、無料のランドリーサービスは大きなメリットであると捉える方も多いと予想されますので、リピート施策として成功している例なのではないでしょうか。

長期予約に感じている可能性や効果として「旅行目当てではないので、キャンセル率が低い」ことを感じていらっしゃるとのことでした。[マンスリーホテル]からの予約に関しては安定した稼働率を保てるため、これからも引き続き利用したいとおっしゃっていただきました。

最後に:[マンスリーホテル]について

我々の提供する[マンスリーホテル]は、7泊以上の宿泊ができる長期宿泊に特化したサービスです。一般的な宿泊予約サイトと比較すると、平均で約20%ほどお安くサービスを受けられます。 ワーケーション・長期出張・ホテル暮らしなど、これからさらに伸び白がある市場に対して、新しいライフスタイルの提供をさせていただいております。

平均の宿泊日数は23日を超え、 平均予約単価は3,448円/日となっており、宿泊施設側にとっては安定した収益が見込めるのではないでしょうか。現在、提携している宿泊施設は550ほどで、メディアでも取り上げていただいております。これからさらに認知度を高めていく施策として様々なことを予定しております。今年3月からは、長くホテル暮らしをされてきた堀江貴文さんを起用した広告PRも行う予定です。堀江さんはコロナ禍前からホテル暮らしをされており、「賃貸よりもホテルを利用した方がいい」と提言されております。ホテル暮らしのメリットについて、お話頂こうと考えております。

長期宿泊のニーズを捉えることはホテルの売り上げを安定的に伸ばすことにつながります。新しい市場もどんどん出てきていますので、いち早く参入するためにも、[ マンスリーホテル]への参画をご検討いただければ幸いです。

BEENOS Travel株式会社
マーケティングマネージャー
海老澤 佑太

BEENOS Travelのマーケティングを統括し、web広告、SEOなどのwebマーケティングのサポートや新規事業のサービス開発支援を行い、マンスリーホテルのサービス拡大に従事。 2014年11月に株式会社ショップエアラインに入社。「海外から日本へ」商品を届ける越境ECサービス[セカイモン]を担当し、海外の魅力的な商品を日本に届けるためのサービス改善、マーケティングに従事。web広告、CRM、サービス改善、アライアンス業務を経てマーケティングマネージャーに就任。2021年より現職。

まとめ

新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって、ホテルや旅館の宿泊者は減少傾向にあります。ウェビナーにご参加いただいている宿泊施設様の稼働状況は、事前アンケートの結果、空室率20〜60%という施設様が最も多くみられますが、一方で80%以上稼働されている施設様もいらっしゃいます。

このコロナ禍で高い稼働率を確保する方法のひとつとして、“長期宿泊”が注目されています。長期出張、長期出向、ワーケーション、ホテル住まいなど、これまでメインではなかったニーズが高まり、新たな市場が開拓されている現在。長期宿泊むけプランを打ち出す宿泊業者様も多く見受けられます。新たなプランとともに、弊社サービス[マンスリーホテル]の導入もぜひご検討ください。

また、宿泊業は少子高齢化に伴って労働力不足が懸念されていることも事実です。今後、新たなニーズに加えてインバウンド需要が回復すれば、人手不足に陥ることも懸念されます。海外人材雇用をテクノロジーで支援する[Linkus]は 外国籍人材雇用に関してご相談を承っておりますので、ぜひご相談ください。

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