外食産業は、特定技能の在留資格の約10%を占め、今後も雇用拡大が予想される分野です。(2024年12月末時点)。韓国本場の老舗有名店と提携し、料理とレシピの提供を受けたコラボレーションレストラン・カフェを運営するなど、幅広く飲食事業を展開している株式会社韓流村は、いち早く特定技能雇用に取り組んでいます。今回は、株式会社韓流村の人事・総務部 部長に、特定技能雇用の状況や、外国籍人材の活躍を促進する独自の組織文化の背景についてお話を伺いしました。
目指すは「自国でブランドを運営できる人材」。自社支援への切り替えで得たもの

── まずは、株式会社韓流村の事業内容と、外国籍人材の雇用状況を教えてください。
株式会社韓流村は、2009年に創業しました。メイン事業は「KollaBo」という焼肉と韓国料理のお店で、韓国の有名専門店、17ブランドの味を日本で味わえるというコンセプトで、全国に30店舗ほど展開しています 。その他、カニ料理の「カンジャンケジャン」の専門店や「チョッパル」豚足の専門店、韓国カフェなど、計4ブランドを運営しています 。
店舗としては、東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、大阪、兵庫、福岡で展開しています。
全ての業態で特定技能外国人を雇用しており、正社員が約120名いるのですが、そのうちの半数が特定技能の従業員です 。特定技能1号が約120名、2号が9名となっております。 国籍はベトナムが中心で、ミャンマーなども在籍しています。韓国料理業態ですが、国籍は問いません。役割や評価も日本人・外国人の区別なくフラットに運用しています。
── 9名もの2号の方がいらっしゃるのですね。特定技能外食の雇用数として、多い方の規模だと思いますが、かなり早い段階から積極的に特定技能の活用を進めてこられたのでしょうか。
そうですね。3年ほど前に、技能実習からの移行やその他の在留資格で現場にいた人材を、一斉に特定技能へ切り替えました 。当時は早い方だったかもしれません。
──特定技能の受け入れを始められた、当初のきっかけは何だったのでしょうか。
やはり、多くの企業と同じように人材不足がきっかけではありました 。ただそれだけではなく、将来的に特定技能の方々が母国に「KollaBo」というブランドを持ち帰り、自分の国で運営してくれるような人材に育ってほしい、という会社の目指す方向性もあります 。
1人で70名近くを管理。直感的なシステムと手厚いサポートが業務を効率化

── 日本国内だけでなく、その先を見据えていらっしゃるのですね。その中で、弊社のサービスを知っていただいたきっかけは何でしたか?
従業員が増えるにつれて登録支援機関への委託費用が大きくなり、自社支援への切り替えを検討していたのがきっかけです 。いくつかサービスを比較検討する中で、BEENOS HR Linkさんの説明が一番ポイントを押さえていて分かりやすかったのが決め手でしたね 。
── 実際に自社支援に切り替えられて、コスト面以外で感じられたメリットはありますか?
我々自身が、特定技能という制度をきちんと勉強する良い機会になったと感じています。制度への理解や知識が、委託していた頃より格段に深まりました 。
── 弊社の支援業務管理システム「Linkus」を導入いただいていますが、特に役立っている機能や、業務効率の変化を実感される点があれば教えてください。
システム自体が非常に直感的で使いやすいですね 。これまで外部に委託していた業務なので、自社で行うことに最初は不安もありましたが、他の業務と並行しながら全く問題なく運用できています 。
実質、担当者1人で70名近くの管理・申請業務を行えているので、いかにシステムが業務効率化に貢献してくれているかが分かるかと思います 。 また、 こちらが分からない点を丁寧にサポートしていただけたのが非常に助かりました。全体のスケジュール管理から、不足しがちな書類のフォローまで、手厚くサポートしてもらえたお陰で、想定よりもかなり短期間で自社支援体制を構築できましたね 。
「特別扱いしない」のが最大の強み。多様性が当たり前の企業文化
── 正社員の半分が特定技能の方ということですが、雇用を行う上で特定技能の方に対して行っている支援・教育や、逆に日本人従業員の方に行っている教育はありますか?
特に特別な事を行っている意識はないのですが、業務マニュアル等は多言語で対応しています。そもそもの弊社の土壌として、半数が外国籍人材、それも多様な国籍の方がいるので、その中で、「外国人だから」「日本人だから」という区別を教育面やキャリア面でおこなっていないですね。
── お話を伺っていると、御社には「特定技能だから」というような特別扱いが一切ないように感じます。一方で、様々なブランドを展開され多様な国籍の従業員がいらっしゃる中で、現場のコミュニケーション面で工夫されていることはありますか?
採用も、国籍や在留資格で判断することはありませんし、その人の仕事への意欲や結果を見てフラットに評価します 。特定技能の従業員が店長を務めているケースも全く珍しくありません 。
社内のコミュニケーションツールとしては、自動翻訳機能が付いた「LINE WORKS」を導入しています 。また、教育用の動画も多言語に対応させるなど、言語の壁を感じさせない工夫は常に意識していますね 。
── そうした環境があるからこそ、国籍を問わず定着率が高いのですね。
そうかもしれません。うちはベトナム国籍の従業員が圧倒的に多いので、逆に日本人従業員が孤立してしまうことがあるくらいです(笑) 。ハラスメントの禁止なども徹底していますし、多様性を受け入れる環境があることで、彼らにとって「自分の居場所だ」と感じやすいのかもしれません 。
「多国籍であることが元々当たり前」になっている企業文化。それが当社の最大の強みだと思います。
重要なのは「多様性を受け入れる環境」。経営者自身が日本だけでなく、その先を見据えること
── 最後に、これから外国人材の雇用を検討されている企業様へアドバイスをお願いします。
立派なことは言えませんが、一番大事なのは**「多様性を受け入れる環境」**ではないでしょうか 。日本人だから、特定技能だから、という壁をまず取り払うことです 。 そして、経営者自身が、会社としてどこを目指すかにかかっていると思います 。日本国内だけでなく、その先を見据えているかどうか。その視点があれば、国籍で人材を区別することはないはずです 。

