日本語はむずかしいとかんじる外国人のかたがおおいようです。しかし、日本語にはかんたんなところもあります。
日本語のどこがむずかしくてどこがかんたんなのかをせつめいします。それから、おすすめのおぼえかたをしょうかいします。
日本語のむずかしいところ
日本語には文字がたくさんあっておぼえるのがたいへんです。文法もかわっているので、くろうする人がおおいでしょう。
かな・漢字などおぼえる文字がたくさんある
日本語の文字にはひらがな・カタカナ・漢字があります。アルファベットをつかうこともあります。
ひらがなとカタカナは日本語の音をあらわしています。ひらがなは46こ、カタカナも46こあります。これだけでもおぼえるのがたいへんかもしれません。とくにカタカナはおなじような字がおおいのでおぼえにくいでしょう。
いちばんたいへんなのは漢字です。漢字は50,000こいじょうあると言われています。おぼえるのは2,000こくらいでじゅうぶんですが、それでもとてもたいへんです。しかも、1つの漢字に2ついじょうの読みかたがあります。おなじ読みかたをする漢字もたくさんあります。
たとえば、「語」は「ご・かた・がたり」などの読みかたがあります。「日本語」は「にほんご」、「語る」は「かたる」、「物語」は「ものがたり」です。また、「ご」と読める漢字は、「語・五・後・誤・午・御」などたくさんあります。日本人もときどきこまります。
文法がめずらしい
日本語と文法が似ていることばは、世界中をさがしてもあまりありません。韓国、トルコ、モンゴル、ハンガリー、フィンランドなどのことばは日本語に似ています。これらの国で生まれた人は日本語の文法をおぼえやすいかもしれません。
そのほかのたくさんの国の人は、日本語の文法をむずかしくかんじるでしょう。とくに「~は」と「~が」のつかいわけがむずかしいようです。
「~は」は「なにについての話なのか」をいうときにつかいます。「私は」といったら私についての話をするということです。「日本語は」と言ったら日本語についての話をする、ということです。
「~は」のはたらきは英語の主語(subject)のはたらきとはぜんぜんちがいます。「~が」は英語の主語と似たつかいかたをします。しかし、おなじではありません。
なにについての話なのかいわなくてもわかるときには、「~は」は省略する(言わない)のがふつうです。「~は」のほかにも、よく省略されるものがあります。これも日本語のむずかしいところです。
日本語のかんたんなところ
日本語の音はかんたんです。文法にもかんたんなところがあります。
音はかんたん
日本語の音の数はとてもすくないです。世界でいちばんすくないくらいです。そのため、うまく発音できなくても、つたわりやすいです。
はじめから日本人とおなじように発音するのはむずかしいですが、日本人につたわるくらいうまく発音するのはむずかしくありません。
リズムもかんたんです。すべての音をおなじつよさで発音します。
ただし、英語のようにつよい音とよわい音がはっきりわかれていることばになれている人は、はじめのうちはむずかしいかもしれません。
文法変化がルールどおり
たとえば、動詞のかたちが変化するときに、日本語はルールどおりにかわります。ルールからはずれたかわりかたをするものはほとんどありません。
英語やフランス語などをまなぶときには、動詞の変化をおぼえるのがたいへんです。ルールからはずれた変化をするものがとてもたくさんあるからです。
日本語は動詞いがいもルールどおりです。それに、ルールの数も少ないほうです。日本語のだいじなルールをすべておぼえるのにあまり時間はかかりません。
日本語を学ぶときにだいじなこと
いちばんだいじなのはいつも日本語にふれていることです。とくに、たくさん話すことです。
漢字をおぼえることにくらべれば、日本語の音を聞いたり、口にだしたりするのはむずかしくありません。完璧でない発音でも日本人につうじます。こわがらずにどんどん日本人と話してください。
そうすればいろいろなことばをつかえるようになりますし、「は」と「が」のつかいわけもだいたいわかるようになります。なにを省略し、なにを省略しないかもわかってきます。
漢字をおぼえるときには、なんども書いてみましょう。漢字は見るだけではおぼえにくいです。日本人もしばらく漢字を書かないでいるとわすれます。
それに、書いてみると漢字のしくみがわかるようになります。
漢字はいくつかの部品がくみあわさってできています。たとえば「語」は「言」「五」「口」がくみあわさってできています。
漢字を書きながらおぼえると、漢字の部品がわかり、あたらしい漢字をおぼえるのがどんどんらくになります。
日本語の勉強方法
おおくの人が日本語学校にかよったり教科書でべんきょうしたりしているでしょう。ここではそのほかの方法をしょうかいします。
ドラマやアニメでおぼえる
すきなドラマ、映画、テレビ番組、アニメなどをなんどもみましょう。セリフ(しゃべっている人のことば)が画面に出るものをつかうとよいです。DVD、テレビ番組、YouTubeの動画にたくさんあります。
これらをくりかえしみれば、日本語の音はだいたいおぼえられます。漢字の読みかたもすこしずつおぼえられます。
ドラマなどにでてくる会話は、省略された文章や言葉もおおいです。はじめのうちはずかしくかんじられるかもしれませんが、日本人がふだんしている会話を知ることができるでしょう。
歌でおぼえる
日本語は音の数がすくないし、リズムもかんたんなので、歌がおぼえやすいです。好きな歌をみつけて、くりかえし聴いて歌ってみましょう。インターネットでしらべればほとんど歌の歌詞がわかります。カラオケだと歌詞が画面にでますし、漢字にはふりがながついています。歌いやすいし、おぼえやすいです。
マンガでおぼえる
マンガだと、絵をみながらことばを読むことができます。漢字にふりがながついていることもよくあります。それに、アニメよりもゆっくり見ることができます。漢字の読みかたをおぼえたり、知っていることばをふやしたりするのにとてもよいです。
話し相手をみつける
日本人の友だちをつくって、話しながらすこしずつ日本語をおしえてもらうのはとてもよいやりかたです。日本語はうまく発音できなくてもつたわることがおおいです。はずかしがらずにどんどん話してみましょう。
飲食店んで飲み物や料理を注文するのもべんきょうになります。お店の人たちとなかよくなれば、いろいろ話しができるようになります。
日本語テストをうける
外国人のための日本語テストがたくさんあります。合格や高得点をめざしてべんきょうすれば、やるきが続きやすいです。
テストに合格したり高得点をとれば、日本でしごとをみつけやすくなります。日本人といっしょにはたらいたり、日本人のお客と話しをすれば、日本語がはやくうまくなります。
まとめ
日本語はむずかしいところとかんたんなところがあります。漢字はむずかしいですが、発音はかんたんです。文法はむずかしくかんじる人がおおいですが、おぼえることはおおくありません。
漢字はがんばってすこしずつおぼえていきましょう。100こおぼえれば、つぎの100こはもっとはやくおぼえられます。2,000こくらいまでならば、どんどんおぼえていけます。
日本語は音がすくないので、うまく話せなくてもつたわりやすいです。日本人とどんどん話してみてください。それがいちばんおすすめの勉強方法です。