特定技能[資源循環]が新設へ|対象業務や受け入れ企業の要件を紹介

2027年の受け入れ開始に向けて、特定技能制度に[資源循環]分野が新たに追加されます。環境省では、2027年4月頃の受け入れ開始を目指して準備を進めています。

資源循環分野では、廃棄物の中間処理を担う人材の確保が課題となっています。政府は、2028年度に同分野で約1万7,000人の人手不足が生じると見込んでおり、生産性向上や国内人材の確保に取り組んでもなお不足する人材を確保する選択肢の一つとして、特定技能制度と育成就労制度が導入されます。

本記事では、特定技能[資源循環]の概要や受入見込み人数、外国人材が従事できる業務、受け入れ企業に求められる要件について、2026年9月時点の最新情報をもとに解説します。

なお、特定技能制度の運用や受け入れ体制についての不安やご不明点は、支援業務管理システム[Linkus]や、自社支援体制の構築をサポートする[特定技能アドバイザー]にご相談ください。

特定技能[資源循環]とは?

資源循環業界の役割

資源循環業界は、家庭や事業活動から排出される廃棄物を適正に処理するとともに、再利用できる資源を循環させる役割を担っています。

循環経済(サーキュラーエコノミー)への移行が進むなか、廃棄物を単に処分するだけではなく、選別や再資源化などを通じて資源として再び活用することの重要性も高まっています。

特定技能制度における資源循環分野では、このうち「廃棄物処分業(中間処理)」が業務区分として設定されています。一般廃棄物と産業廃棄物のいずれの中間処理も対象です。

参考:環境省「資源循環分野における特定技能制度及び育成就労制度」

特定技能制度に追加された背景

2026年1月23日の閣議決定により、資源循環分野は特定技能制度と育成就労制度の新たな対象分野に追加されました。所管省庁は環境省です。

特定技能制度は、生産性向上や国内人材確保の取り組みを行ってもなお人材確保が難しい分野で、一定の専門性・技能を持つ外国人材を受け入れる制度です。

資源循環分野の上乗せ基準はすでに公表されており(2026年9月時点)、受け入れ開始に向けて、協議会の体制整備や受け入れ機関の確認、技能評価試験の準備などが進められています。環境省の資料では、2027年4月頃の受け入れ開始が予定されています。

参考:環境省「資源循環分野における特定技能制度及び育成就労制度」

資源循環業界で人手不足が深刻化している現状

政府の分野別運用方針では、資源循環分野で2028年度に約1万7,000人の人手不足が生じると見込んでいます。

ICT・IoTを活用した廃棄物処理設備の導入などによる生産性向上で約8,500人、職場環境の整備などによる国内人材の確保で約4,000人相当の不足を補う取り組みを行っても、なお人材不足が見込まれることから、外国人材の受け入れ見込み数が設定されています。

参考:出入国在留管理庁「資源循環分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」

資源循環分野の受入見込み人数

受入見込み人数の概要

資源循環分野全体の受入見込み人数は、2026年度から2028年度までの3年間で4,500人です。

内訳は、特定技能1号が900人、育成就労が3,600人です。

特定技能1号の900人は2026年度から2028年度までの3年間、育成就労の3,600人は制度が始まる2027年度から2028年度までの2年間の受入見込み人数で、それぞれ受け入れの上限として運用されます。

参考:出入国在留管理庁「資源循環分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」

育成就労制度との関係

育成就労制度は、2027年4月1日に施行されます。原則3年間の就労を通じて、特定技能1号水準の技能を持つ人材を育成するとともに、人材を確保することを目的とした制度です。

資源循環分野も育成就労制度の対象となっており、育成就労で経験や技能を身につけた後、必要な技能・日本語能力の要件を満たして特定技能1号へ移行するキャリアパスが想定されています。

参考:出入国在留管理庁「育成就労制度」

特定技能外国人が従事できる業務

廃棄物の中間処理業務

特定技能[資源循環]の業務区分は「廃棄物処分業(中間処理)」です。

分野別運用方針では、家庭や事業活動から排出される廃棄物について、減量化・減容化・安定化・安全化を行う中間処理業務が対象とされています。

一般廃棄物と産業廃棄物のどちらも対象です。

参考:
環境省「資源循環分野における特定技能制度及び育成就労制度」
出入国在留管理庁「資源循環分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」

中間処理に付随する関連業務

特定技能外国人は、主たる中間処理業務に加え、その業務に従事する日本人が通常行う関連業務へ付随的に従事することも認められます。

分野別運用方針では、関連業務の例として、破砕・中和・焼却などの設備操作や、燃え殻の集約作業などが示されています。

ただし、関連業務のみを専ら行わせることはできません。実際にどの作業を担当できるかについては、今後公表される運用要領別冊なども確認する必要があります。

参考:出入国在留管理庁「資源循環分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」

収集運搬や車両の運転業務は従事できる?

資源循環分野で設定されている業務区分は「廃棄物処分業(中間処理)」であり、廃棄物の収集運搬のみを行う業務は、この業務区分には含まれていません。

一方、資源循環分野の運用要領別冊がまだ公表されていないため、中間処理に付随して行う運搬や車両操作などについて、どこまで関連業務として認められるかは現時点では断定できません。(2026年9月時点)

実際の配置や業務内容を決める際は、今後公表される運用要領別冊を確認する必要があります。

参考:環境省「資源循環分野における特定技能制度及び育成就労制度」

資源循環分野で外国人材を受け入れる企業の要件

対象となる事業者

資源循環分野で対象となる業務は「廃棄物処分業(中間処理)」です。

ただし、中間処理を行っている事業者であれば自動的に特定技能外国人を受け入れられるわけではありません。特定技能所属機関は、分野別運用方針や環境省が定める上乗せ基準などの要件を満たす必要があります。

また、特定技能外国人の雇用形態は直接雇用に限られます。

参考:出入国在留管理庁「資源循環分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」

法令遵守や労働安全衛生への取り組みが必要

環境省は、資源循環分野で外国人材を受け入れられる事業者について、法令を遵守し、労働安全衛生対策などに適切に取り組む「優良な事業者」であることを求めています。

廃棄物処理に関する法令だけでなく、労働関係法令や安全衛生に関するルールを適切に守り、外国人材が安心して働ける環境を整備することが重要です。

参考:環境省「資源循環分野における特定技能制度・育成就労制度による外国人材確保」

分野別協議会への加入と優良機関認証

資源循環分野で外国人材を受け入れるためには、環境省が設置する分野別協議会の構成員となることが求められます。

さらに、協議会への加入を希望する機関に対して、書面および実地による確認「優良機関認証」が実施されます。

この確認は外国人材を受け入れる前だけでなく、受け入れ後も定期的に行われます。認証されなかった場合は、資源循環分野における受け入れ要件を満たさないことになります。

なお、具体的な確認項目や協議会への加入手続きの詳細については、今後公表される予定です。(2026年9月時点)

参考:環境省「資源循環分野における特定技能制度及び育成就労制度」

特定技能制度共通の受入要件

資源循環分野独自の要件に加え、特定技能制度共通の受入要件を満たす必要があります。

例えば、適切な特定技能雇用契約を締結すること、日本人が同等の業務に従事する場合と同等以上の報酬を設定すること、1号特定技能外国人への支援計画を作成・実施することなどが求められます。

自社で支援を行う体制を整えることが難しい場合は、登録支援機関へ支援業務を委託する方法もあります。


資源循環分野で外国人採用を検討している企業の皆さんへ

特定技能制度の対象拡大により、資源循環業界でも外国人材採用の選択肢が広がります。一方で、資源循環分野には、対象業務や協議会への加入、優良機関認証など、分野独自の受け入れ要件があります。

また、特定技能1号の外国人材を受け入れる場合には、生活支援などの支援計画を適切に実施・管理する必要があります。

[Linkus]では、特定技能外国人の支援業務を一元的に管理し、企業の受け入れ業務をサポートします。制度開始に向けて受け入れ体制を整えたい企業の皆さんは、お気軽にご相談ください。

特定技能外国人に求められる要件

技能評価試験

資源循環分野で特定技能1号として就労するためには、原則として「資源循環分野特定技能1号評価試験」に合格し、必要な技能水準を満たす必要があります。

環境省は特定技能評価試験について「詳細決まり次第お知らせ」としており、試験日程や具体的な試験内容などはまだ公表されていません。(2026年9月時点)

参考:環境省「資源循環分野における特定技能制度及び育成就労制度」

日本語能力要件

資源循環分野の特定技能1号では、「日本語教育の参照枠」のA2.2相当以上の日本語能力が求められます。

日本語能力を確認する試験として、国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)や日本語能力試験(JLPT)があり、JLPTではN4等がA2.2相当以上の水準として示されています。

資源循環分野の運用要領別冊が未公表(2026年9月時点)のため、受け入れにあたっては今後公表される詳細も確認しましょう。

参考:
出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度の概要(令和8年7月改訂)」
出入国在留管理庁「資源循環分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」
環境省「資源循環分野における特定技能制度及び育成就労制度」

育成就労制度からの移行

育成就労制度は、原則3年間の就労を通じて特定技能1号水準の技能を持つ人材を育成する制度です。

資源循環分野でも、育成就労で技能や日本語能力を身につけ、所定の要件を満たしたうえで特定技能1号へ移行するキャリアパスが想定されています。

なお、評価試験の具体的な実施方法や移行時の取り扱いについては、今後公表される情報を確認する必要があります。

参考:出入国在留管理庁「育成就労制度」

資源循環企業が今から準備したいこと

自社が対象事業者に該当するか確認する

まず、自社で行っている事業が、特定技能[資源循環]の対象となる廃棄物処分業(中間処理)に該当するか確認しましょう。

そのうえで、分野別運用方針や環境省の上乗せ基準、今後公表される協議会の認証基準などを確認し、自社が受け入れ要件を満たせるかを整理しておくことが重要です。

採用計画を見直す

資源循環分野における特定技能1号の受入見込み人数は、2028年度末までで900人です。

制度開始後に採用を検討するのではなく、どの業務で何人の人材が必要なのか、どのような技能を持つ人材を採用したいのかを整理し、中長期的な人員計画を作成しておきましょう。

安全に働ける受け入れ体制を整備する

廃棄物の中間処理を行う現場では、設備や取り扱う廃棄物に応じた安全衛生対策が欠かせません。

作業手順や安全ルールをわかりやすく伝えられる環境を整え、必要に応じて多言語化や「やさしい日本語」の活用なども検討しましょう。

外国人材だけに特別な安全管理を求めるのではなく、すべての従業員が安全に働ける職場環境を整えることが重要です。

制度の最新情報を確認する

資源循環分野の特定技能運用要領別冊や特定技能1号評価試験の詳細など、一部の制度内容はまだ公表されていません。(2026年9月時点)

環境省や出入国在留管理庁の最新情報を継続的に確認し、制度開始に向けて必要な準備を進めましょう。


特定技能制度の最新情報をチェックしたい方へ

特定技能制度や育成就労制度は、制度開始に向けて運用要領や試験制度、受け入れ要件などの詳細が順次整備されています。

[特定技能アドバイザー]では、制度改正や外国人採用、自社支援体制の構築に役立つ最新情報を発信しています。

[資源循環]分野で外国人材の採用を検討している企業担当者の方は、ぜひご活用ください。

まとめ

2026年1月23日の閣議決定により、資源循環分野の廃棄物処分業(中間処理)が、特定技能制度と育成就労制度の新たな対象分野に追加されました。

資源循環分野全体の受入見込み人数は、2028年度末までに4,500人です。そのうち特定技能1号が900人、育成就労が3,600人です。

特定技能外国人が従事する主な業務は、家庭や事業活動から排出される廃棄物の減量化・減容化・安定化・安全化を行う中間処理です。また、主たる業務に付随する範囲で、関連業務への従事も認められます。

一方、受け入れ企業には分野別協議会への加入や優良機関認証など、資源循環分野独自の要件も設けられています。2026年9月時点では、運用要領別冊や技能評価試験、協議会への加入手続きなど、今後公表される情報も残っています。

制度開始後に円滑な採用・受け入れを進めるためにも、自社が対象となるかを確認するとともに、安全衛生対策や支援体制、採用計画の整備を進めておきましょう。

なお、特定技能制度の運用や対応方針についての不安やご不明点は、支援業務管理システム[Linkus]や、自社支援体制の構築をサポートする[特定技能アドバイザー]にご相談ください。

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