【宿泊業向けウェビナー】[マンスリーホテル]×[Linkus]共催:人材不足解消の鍵となる海外人材雇用について

セミナー・説明会

外国人雇用をテクノロジーで支援するBEENOS HR Link株式会社(以下「BEENOS HR Link」)は、長期宿泊ができるホテルの専門予約サイト[マンスリーホテル]を運営するBEENOS Travel株式会社と共催で、長引くコロナ禍によって集客と人手不足が課題となっている宿泊業に焦点を当てたウェビナーを2022年1月27日に開催いたしました。

この記事では、[Linkus]代表取締役・岡﨑による「海外人材雇用におけるIT活用について」、解説しています。なお、[マンスリーホテル]マーケティングマネージャー・海老澤による「長期宿泊ニーズをつかむことによる客室安定稼働」については別のページでご紹介しております。

▼ウェビナーのまとめ記事はこちら▼

【宿泊業向けウェビナー】[マンスリーホテル]×[Linkus]共催:新たな市場“長期宿泊ニーズ”と、人材不足解消の鍵となる海外人材雇用について
外国人雇用をテクノロジーで支援するBEENOS HR Link株式会社(以下「BEENOS HR Link」)は、長期宿泊ができるホテルの専門予約サイト[マンスリーホテル]を運営するBEENOS Travel株式会社と共催で、長引くコロナ禍

[Linkus]特定技能宿泊の活用とIT管理について

【特定技能】の分野のひとつである“宿泊”の活用とIT管理についてお話をさせていただく前に、まずは【特定技能】の制度やその現状について解説をさせていただきます。【特定技能】の海外人材が従事できる業種や職種、どういった方が求職者として仕事を探しているのか、雇用側が注意すべき点についてお話を広げさせていただき、最後に弊社のサービスについて触れさせていただきます。

01:【特定技能】とは?

【特定技能】は2019年4月に新しく新設された在留資格のひとつです。在留資格とは広く“ビザ”と呼ばれているもので、日本で外国籍の方が働くため、あるいは生活するために必要な資格です。【特定技能】制度が施行されたことで、これまで海外人材に任せられなかった仕事内容を任せることが可能となり、海外人材雇用の幅が広がりました。様々な分野がある【特定技能】の中のひとつが【宿泊】で、この施行によってホテルや旅館で海外人材が以前よりも活躍しやすくなりました。

【特定技能】14分野での就業が可能であり、宿泊業は幅広い仕事内容が含まれています。ⅲに「登録支援機関の活用で業務軽減」とありますが、特定技能外国人を雇用する際、一般的な日本人や外国人アルバイト雇用の場合とは異なった支援が必要となります。仕事だけでなく日本の生活をサポートすることになるのですが、それを外部委託としてお願いできる団体が“登録支援機関”です。

また、【特定技能】での就職が可能なのは、14分野それぞれに特化した資格試験に合格した方です。個人差はありますが、ある程度の専門知識と日本語力を有していることも特徴です。

ちなみに、【特定技能】には1号と2号があり、現状【宿泊】は1号のみです。【特定技能】1号は、通算で最長5年間日本で働くことができますが、今後制度の見直しが行われ、さらに長く働けるようになるのではないかと言われています。

2019年4月の特定技能制度施行後、受け入れ人数の推移がこちらです。施行後1年は日本政府が当初掲げた目標の達成率が2〜3%程度でした。当時は【特定技能】という資格自体の認知度が低く、資格取得を目指す方も、雇用される企業さんも少ない状況でした。

2020年は制度施行2年目ということもあり、着手を検討される方は増えていたものの、新型コロナウイルス感染症の影響が色濃くでる結果となりました。やや右肩上がりで伸びているものの、計画していた目標値には届いていないのが現状です。

2021年6〜9月は伸び率が上がっています。パンデミックの影響で新規入国者は激減したものの、他のビザで日本に滞在していた方が母国に帰国もできないという状況も平行して起こっております。帰国できない方の次の動きとして、【特定技能】に在留資格を変更するケースも増えています。グラフにもある通り、現在は4万人ほどの特定技能外国人の方が日本で働いているということになります。

02:特定技能で採用ができる業種・職種

【特定技能】14業種は介護や農業といった、人手不足が深刻化している業種が多く含まれています。今回は【宿泊】にスポットを当てていますが、併せて【ビルクリーニング】についても取り上げたく思います。ホテルのベッドメイキング業務をビルクリーニング業者が行っているケースもあるかと思います。その場合、「ビルクリーニング業者が【特定技能・ビルクリーニング】として海外人材を採用し、出向先の宿泊施設で仕事をしてもらう」という形になります。

在留資格によっては従事できる仕事が限られる場合もありますが、【特定技能・宿泊】は、基本的にホテルや旅館など宿泊施設での全ての業務を行うことができます。フロント業務に加えて企画/広報業務など、広く担当することができます。「日本人のスタッフさんが作った資料を外国語に翻訳をする」といったことも可能です。

加えて、ホテル内のレストランや厨房での業務も含まれております。レストラン内にあるホテル直営のレストランであればその業種は“宿泊”の一部とされますし、テナントとして入っているレストランの業種は【外食】とされます。ただし、ベッドメイキング業をメインで任せる場合は、【特定技能・ビルクリーニング】として雇用した方がよいでしょう。

03:特定技能を希望する求職者

特定技能という資格を取得するためには、日本語試験技能試験への合格が必須です。そのため、その資格を有する求職者の方はある程度の知識や技能を有しています

日本語能力で基準となるのはN1〜N5で示されるランクです。特定技能はN4以上の合格が求められますが、実際に雇用する企業によっては、N3以上を希望される場合もございます。特定技能評価試験は実技と知識のテストで、業種によってそれぞれの業界団体が実施するものです。

加えまして、特定技能と隣接するような資格【技能実習】があります。【技能実習】を3年間修了(1号と2号を修了)している海外人材は、同じ職種であれば資格試験が免除され、在留資格を【特定技能】に切り替えることが可能です。【技能実習・宿泊(2号)】は、2020年から開始されておりますので、早くて2023年以降にこういったケースが出てくる可能性があります。

資格試験では、仕事内容に関する問題が出題されます。学科と実技の両方があり、真偽法による30問です。2021年11月に実施された試験では、受験者が257名のところ153名が合格しており、合格率は59.3%となっています。その前の試験は同年9月で合格率は52%ほどでしたので、だいたい半数の方が合格すると考えていいでしょう。

資格試験についてご説明しましたが、「合格しているから即戦力になる」か否かは個人差があります。試験合格、資格保持はひとつの基準値としていただき、採用前の面接や採用後の研修などで、雇用される側とする側とのすり合わせを行っていただきたいと思います。

04:雇用する際の注意点

【特定技能・宿泊】が設けられる前に宿泊施設様が海外人材を受け入れる方法もありました。留学生の方をアルバイト、または在留資格【高度人材】の通訳としての雇用が一般的でした。アルバイトは就労時間の上限があるケースが多いですし、通訳として雇用した場合は通訳以外の業務を任せることは原則できません。就労時間の上限を超えたり、規定以外の業務を任せた場合、就労違反として取り上げられる場合がありますので注意が必要です。このような注意点を払拭して雇用できる資格が【特定技能・宿泊】です。ただし、【特定技能・宿泊】には雇用する企業側の負担もあります。

【特定技能】で海外人材を雇用する企業には、様々な準備・支援が義務付けられています。

左の青い四角、在留資格の申請・更新は海外人材本人が行っても問題ありませんが、手続きが難しいため支援を求められています。海外人材ひとり当たり必要な申請書類が80ページほど、企業側の納税証明や役員に関する添付書類は20〜30枚ほど必要です。さらに海外人材のパスポートや在留カードのコピーも用意しなければならないため、かなり煩雑です。

右のピンク色の四角、支援計画の策定・実施についてですが、海外人材の受け入れ時から行う支援について、その計画も併せて提出します。その内容について、資料に記載した内容は一部抜粋です。

空港への送迎、住宅の確保、生活オリエンテーション(日常生活のマナーやルール、ゴミの出し方、役所での手続きなど)、相談・苦情への対応(仕事以外での問題発生時の対応)、定期的な面談・報告(3ヶ月に1度の面談とその報告書の提出)など、雇用する企業に義務付けられているルールは少なくありません。支援業務を全て自社で行うことは難しいケースも多いため、外部に委託することができます。その際に委託先となるのが“登録支援機関”と呼ばれるものです。支援業務をアウトソーシングすることで、海外人材雇用のハードルを下げることができるのです。

ただし、外部に委託できない業務も発生します。雇用する企業側による情報やノウハウの蓄積、申請書類に必要な情報の保管などもかなり複雑ですが、弊社のサービスを活用いただくことでこれらをスムーズに行うことが可能です。

弊社の[Linkus]では、必要な情報を保管したり、PCでの簡単操作で書類を作成したり、求職者を探したりといった、【特定技能】の採用から雇用・支援を一元化できるサービスです。システム利用料は海外人材の情報を管理するのに、一人あたり550円/月で、全ての機能をお使いいただけます。

[Linkus]というサービスでIT管理のサポートをさせていただきながら、【特定技能】に特化した人材紹介、登録支援機関として支援業務を代わりに遂行させていただいたり、最近では「自社でやりたいが知見がなく相談したい」という事業者様に対して内製化のコンサルティングをさせてただくケースも増えてきております。


BEENOS HR Link株式会社
代表取締役社長
岡﨑 陽介

BEENOS HR Linkの代表取締役として、事業構築からサービス企画・営業などを統括。前職までは芸能事務所で プロモーション企画やメディア開発を行う。2015年BEENOSのグループ会社であるモノセンスに入社、コラボ商品企画やモノセンス内新規事業を担当。BeeCruiseに転籍し、Linkusを立ち上げ、2020年7 月にサービス提供を開始。2020年12月 にBEENOS HR Link株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。

まとめ

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、一時売り上げが減少し、大打撃を受けた宿泊施設は少なくないでしょう。一方で、新しい生活様式へと移行し、ニューノーマルな時代に合わせたニーズが続々と誕生しています。ホテルや旅館も長期宿泊者、ホテル暮らしなど、今まで多くはなかった市場がどんどんと拡大しています。

加えてインバウンド需要が回復して忙しくなれば、人手不足に悩まされる施設も増えることが予想されます。「求職者が集まらない」「十分なリソースが確保できない」といった準備不足に陥らないよう、今のうちに人材確保をすることが重要だと考えております。

デジタルで関係者をつなぐ[Linkus]のプラットフォームを活用し、雇用側も雇用される側も、そこに関わる国内外の人や組織のコミュニケーションが円滑になる未来。海外人材雇用のパターンは各企業によってケースバイケースです。ご相談ベースでも構いませんのでぜひ、お問い合わせください。

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